今回は、A.S.さんにインタビューをさせてもらいましたので、紹介していきたいと思います!

プロフィール
A.S.さんは、1984年、横浜市に生を享けました。
幼い頃に1年ほど住んでいた白楽の六角橋商店街を
はじめとする賑やかで温かい雰囲気に惹かれ、
今もその周辺に住んでいます。
白楽のあたりは急なアップダウンのある地形が多く、
白楽駅から神奈川大学に至る急で賑やかな坂道は、
電車が止まるたび、人が水のように流れていきます。

東京特許許可局 – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=121536680による

自ら撮影, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8462857によるS DIGITAL CAMERA
子供の頃のA.S.さん
子供の頃はテレビやゲームが好きなインドア派で、
「生きもの地球紀行」という地球の環境問題を
取り上げたNHKのドキュメンタリー番組が
大好きで、よく観ていたそうです。
地球とそれを破壊する人類のことを
見て学んでいくうちに、
物質的な豊かさを追い求めるために、
地球を食い荒らして、
そうまでしてなぜ、
人類は発展して生きていくのだろうか。
見た目だけのハリボテで、
地に足がついてないような、
中身がないのが人間じゃないかという思いを抱き、
少年時代を過ごしてこられました。

物質的な豊かさは多くの犠牲の上に成り立っている
質問:仏教を聞いたきっかけは?
東日本大震災の翌年、2013年に仏教とご縁がありました。
古典仏教の勉強会の案内を見つけ、
「物質が豊かになっても満たされない、
心の豊かさを学びます」
という文言に惹かれ、参加することに。
「生きもの地球紀行」を縁として、
子供の頃からずっと考えていた、「豊かさ」。
誰に話しても理解されなかった、
昔から考えてきた疑問と重なりました。

質問:仏教を聞いて感動したことは?
仏語の、短い言葉に深い意味が
詰まっていることに感動しました。
たとえば、「火宅無常」というお言葉。
たった4字に、とんでもない事を言われているのに、
実は日常であるということ。
たった4字でこの密度感であるのに、
一切経は7000余巻もある。
「すごいことを聞かせていただいている、
心が追いつかない!自転車で言うなら
ギアやチェーンが引きちぎられる!」
と衝撃を受けました。
その深い内容を身近な事から聞かせていただくと、
世の中の本質はそう成り立っていたのか!と、
真実を映す法鏡に照らされる
自分と世界の本当の姿に感動しています。
煩悩具足の凡夫・火宅無常の世界は
万のこと皆もってそらごと・たわごと・まことあることなきに
歎異抄
質問:仏教を聞き続けようとおもったのは
子供の頃から、
物質の豊かさは、本当の幸せではない。
では逆に、本当の幸せは何なのか。
わからないが、どこかにあるんじゃないか?
という思いを抱き続けてきました。
親に叱られるときに、
「〜はダメだから、やめなさい」と言われると
「否定するなら、代案を出してよ!」と
いつも思っていましたが、
物質的な豊かさが本当の幸せではないのなら、
何が本当の幸せなのか、
代案を出せない自己矛盾に苦しんでいました。
その中出会った仏教が、
論理的に世の中の本質、道理を教えられている事に
深く感動し、聞き続けようと思いました。
因果の道理は生活習慣とか仕事とか、
生きる全てに当てはまり、
そして生きる目的を聞かせていただいて、
明確なゴールへ向かって頑張っていける。
目的地がはっきりしていることに
深い喜びを感じています。

質問:今の聞法の原動力
どのように生きても、人は必ず死なねばならない。
だからこそ、身近な人々から、仏教をきちんと
伝えられるようになりたいと思っています。
職場で会う人にも、仏教を聞くきっかけを作り、
伝えたいですね。
携帯電話ショップの営業の仕事を
していますが、最近接客した80代の顧客が、
ふと「なんで生きてるのかな」と漏らしました。
職業柄、顧客の身の上話をよく聞きますが、
家族の方が、亡くなった本人の、
今まで使っていた携帯電話を解約しに来店する
ということも多々あり、
使っていた方が亡くなった回線の手続きには、
悲しみを抱かずにはいられないです。
携帯電話の契約は法律上、
本人確認が義務付けられているため、
死亡証明書を提出してもらわないと解約ができず、
「ご本人が逝去されたことを確認できる書類を
ご持参ください」と
家族を亡くされた方に直接言わねばなりません。
日常的に死と触れ合う中で、
死を超える本当の幸せがあることを、
なんとか伝えたいと思います。

質問:今後の抱負
日本とベトナムの大切な家族たちにも、
伝えていきたいと思い、
どうしたら伝えられるのか、講師に相談し、
日々奮闘しています。
「もっと早く仏教に出会いたかった」とよく思います。
子供の頃から仏縁に恵まれていたら、
もっと早く仏教が身につき、
周りの人々を幸せにする、親鸞聖人の教えの
匂いのある人に、早くなれていただろうと。
子供は言葉が分かりませんが、
教えは言葉だけで伝わるものでなく、
表情や雰囲気、声などからも伝わると感じます。
子供はむしろ、そういった情報を敏感に感じ取って
成長していくと聞きます。
ベトナムに行った時も、言葉は通じなくても、
表情や仕草で、心は伝わっていくことを実際に感じました。
将来の自分の子どもには、
自らが仏法を身に備え、姿にかけて法を説き、
子どもの頃から仏縁を届けていきたいと思っています。

親鸞聖人の教えの匂いのある親でありたい
編集後記
A.S.さんは優しい雰囲気の方で、
人や場の雰囲気を察知する力に長けています。
だからこそ、仏教を学ぶ人たちから、
その教えから流れ出る熱い思いを感じ取られたのかもしれません。
親鸞学徒一人一人が、
親鸞聖人の教えの匂いのある人でありたいですね。
周りの皆に仏縁を届けたいと、
優しくも真剣な表情で言われるA.S.さんの心底に、
先達から伝わってきた熱い灯を感じる
インタビューでした。